お茶をもっと美味しく!道具選びのポイント
はじめに
お茶の風味を最大限に引き出すためには、適切な道具選びが欠かせません。
茶葉の種類や好みに合わせて、急須や茶碗を選ぶことで、より豊かなお茶の世界が広がります。
この記事では、美味しいお茶を淹れるための道具選びのポイントをご紹介します。
道具選びのポイント
1. 普段飲む人数に合わせたサイズを
煎茶を淹れる急須は高価なものでなくても構いません。
急須やポットにはいろいろな形や大きさがあります。大きさは飲む人数に合わせて選ぶとよいでしょう。
2. 茶葉に合わせた急須の形
また、普段飲むお茶の種類によっても、選ぶべき急須は異なります。
例えば、玉露のような濃厚な旨みのある高級茶は、少量を少しずつ楽しめるよう小さなサイズの急須(宝瓶)や茶わんがお勧めです。逆に何度もお湯を継ぎ足して飲むほうじ茶や、さっぱりとした番茶をごくごく飲みたいときなどは急須よりも大きい土瓶が適しています。
お茶の種類に適した急須を選びましょう。
また、それぞれの茶葉には美味しく飲める温度があるので、適切な温度を保てるよう、茶器の素材も気を遣ってみてください。大きすぎる土瓶で少量のお茶を淹れると、湯の温度が下がってしまい、美味しくいただけないこともあります。
茶葉別おすすめの急須
玉露:宝瓶
持ち手のない小さな急須です。少量のお茶を低温で楽しむ、玉露、かぶせ茶、上級煎茶に向いています。
煎茶:急須
ガラス製、陶器、磁器など様々な素材があります。
ほうじ茶・番茶:土瓶
陶器で作られていて肉厚。内側に一体型の茶こしがついているタイプと、取り外し型のステンレスタイプの茶こしがついているタイプがあります。
3. 急須デビューの方は底が広いのが◎
普通煎茶を淹れるなら、底面積が広い急須を選ぶのがおすすめです。
これなら、茶葉を平らに広げやすく、お湯を注いだときに茶葉全体に均一に熱が通り、初心者の方でも美味しく淹れることができます。特に、底面が平らなものが理想的です。
ちなみに、紅茶用のポットを選ぶ際にも、この考え方は当てはまります。
以前は、ポットの中で茶葉が上下に動きやすい高めのものが人気でしたが、茶葉が平らに広がる方がより美味しく淹れられることが分かっています。
4. 蓋の確認も忘れずに
急須を選ぶ際は、ふたがしっかりと閉まるかどうかも確認しましょう。
ふたが隙間なく閉まらないと、せっかく沸かしたお湯の温度が下がってしまい、風味を損なう可能性があります。
また、蒸らしが上手くいかず、美味しく淹れられない原因にもつながります。
5. 深蒸し煎茶の注意点
深蒸し煎茶をよく飲む方は、急須の注ぎ口と本体の間に小さな茶こしがあるタイプを選ぶことが多いでしょう。
しかし、この茶こしに茶葉が詰まりやすいというデメリットもあります。そこで、蓋の下側にステンレス製の大きな網が付いている急須を選ぶことをおすすめします。
この網が、茶こしに茶葉が詰まるのを防ぎ、茶葉全体がお湯に浸かりやすくなります。網が注ぎ口に近い位置まであるものを選ぶと、より効果的です。
ちなみに、急須を買ったときに、注ぎ口にビニールのキャップがついていることがありますが、これは液だれ防止のためというより、先端が割れたり、かけたりしないようにするためのものなので、外して使います。
ティースプーンとタイマーがあるとなお良し
茶葉を計量する際は、茶さじでも構わないですがティースプーンを使うのがおすすめです。
軽くすくったものが約2グラムと、手軽に計量できるのが魅力です。これは煎茶をはじめとする多くのお茶で、一人分の一般的な量とされています。
また、お茶を淹れる際は、タイマーを活用して浸出時間を正確に測ることで、より風味豊かに仕上げることができます。
茶碗
陶器の茶碗は、内側が白いものが多いです。水色が良く映えます。
茶托
来客用に、茶托があるとよいでしょう。漆塗りや木目など、様々な茶托があります。季節によって使い分けを楽しんでもよいですね。
さいごに
いかがでしたか。お茶の味わいは、どんな茶器で淹れるかによっても変わってきます。
急須や茶碗は、大きさや素材など様々です。熱めのお茶が好きな方は断熱性が高い陶器の茶碗、低めの温度でじっくり楽しみたい方には薄い素材の茶器など、ご自身の好みと合わせて、最適な組み合わせを見つけるのもおすすめです。