実はすごい!豊富な生体調節機を持つお茶
はじめに
お茶は、野菜や果物と同様に、私たちの体に必要な栄養素をバランス良く含んでいます。
炭水化物やたんぱく質、脂質に加え、ビタミンやミネラルも豊富です。しかし、お茶の健康への貢献は、これらの栄養素だけではありません。
注目すべきは、お茶には「生体調節機能」を持つ成分が数多く含まれていることです。
この生体調節機能とは、私たちの体の調子を整え、健康を維持する働きを指します。
例えば、お茶に含まれるカテキンは、抗酸化作用や抗菌作用があり、生活習慣病予防に役立つと言われています。
このように、お茶は単なる飲み物ではなく、私たちの健康をサポートする機能性食品としての側面も持ち合わせているのです。生体調節機能を持つ成分はバイオファクターとも呼ばれ、食品の三次機能といわれています。
食品が持つ3つの機能
食品には大きく分けて3つの機能があるとされています。
1. 栄養的機能
まず一つ目は、私たちが生きていく上で欠かせない栄養を与えるという「一次機能」。これは人々が生きるために欠かせないものです。
2. 感覚機能
次に、味や香りなどを通じて五感を満足させる「二次機能」。これらは栄養成分とは関係がありませんが、人々の食欲を増進したり、嗜好を満たす重要な役割を追っているといえるでしょう。
3. 生体調節機能
最後に、生死に関わるものではありませんが、健康維持に不可欠な「三次機能」が存在します。この三次機能を持つ食品は、生体調節機能に優れていることから「保健機能食品」と呼ばれ、天然のサプリメントとして注目を集めています。
お茶には生体調節機能が豊富
お茶には、このような生体調節機能を持つ成分が数多く含まれており、特にカテキン類、カフェイン、テアニンは、他の食品にはあまり見られないお茶特有の機能性成分と言えるでしょう。
これらの成分が互いに作用し合うことで、お茶の健康効果は一層高まると考えられています。
例えば、カテキン類が持つ肥満予防効果は、カフェインの存在によってさらに強化されるという研究結果も報告されています。
ここまで説明してきたように、お茶の葉には、私たちの体に嬉しい成分がたっぷり含まれています。
しかし残念なことに、一般的なお茶の飲み方では、これらの成分をすべて摂取することは難しいのです。
なぜなら、お湯に浸すだけでは、茶葉に含まれる成分のほんの一部しか抽出されないため、多くの栄養素が茶葉に残ってしまうためです。
より多くの栄養素を効率よく摂りたいという方には、お茶の葉を直接食べるという方法もおすすめです。
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煎茶に含まれる成分と期待される健康機能
水溶性成分(20-30%) | 含有率 | 効能・効果 |
カテキン類 | 11-17% | 抗酸化、こう突然変異、抗がん、血中コレステロール上昇抑制、血圧上昇抑制、血統上昇抑制、認知機能低下改善、血小板凝集抑制、抗菌、抗虫歯菌、抗ウイルス、腸内菌(フローラ)改善、抗アレルギー、消臭 |
カフェイン | 1.6-3.5% | 中枢神経興奮作用、眠気防止、強心作用、利尿作用、代謝促進 |
テアニン | 0.6-2.0% | 脳・神経機能調節、リラックス効果 |
フラボノール類 | 0.6% | 毛細血管抵抗性増強、抗酸化、抗がん、心疾患予防、消臭 |
複合多糖類 | 0.6% | 血統上昇抑制 |
ビタミンC | 0.3-0.5% | 壊血病予防、抗酸化、抗がん、風邪予防、白内障予防、免疫機能改善 |
y-アミノ酪酸 | 0.01% | 血圧上昇抑制、脳・神経機能調節 |
サボニン | 0.2% | 喘息予防、抗菌、血圧上昇抑制 |
ビタミンB2 | - | 口角炎、皮膚炎防止、脂質過酸化抑制 |
食物繊維 | - | 抗がん(大腸がん)、血統上昇抑制 |
ミネラル類 | 1-1.5% | |
亜鉛 | - | 味覚異常防止、免疫機能低下抑制、皮膚炎防止 |
フッ素 | - | 虫歯予防 |
マンガン、銅、亜鉛、セレン | - | 抗酸化 |
カリウム | - | イオン平衡維持 |
不溶性成分(70-80%) | 含有率 | 効能・効果 |
食物繊維 | 30-44% | 抗がん(大腸がん)血統上昇抑制 |
タンパク質 | 24-31% | 栄養素(体構成成分) |
脂質 | 3.4-4% | 栄養素(細胞の構成成分、エネルギー源) |
クロロフィル | 0.60-1% | 消臭効果、抗突然変異 |
ビタミンE | 0.02-0.07% | 抗酸化、溶結防止、脂質過酸化抑制、抗がん、糖尿予防、血行促進、白内障予防、免疫機能改善 |
コエンザイムQ10 | 0.01% | 老化防止、美肌効果 |
B-カロテン | 0.02% | 抗酸化、抗がん、免疫機能改善、ビタミンA生成源 |
香気成分 | - | アロマテラピー効果 |