緑茶の力!簡単ケアで口臭予防を始めよう
はじめに
誰しもが経験する、気になる「お口のニオイ」。
食事の後や人前で話す時など、ふと自分の息が気になってしまう場面はないでしょうか。
コロナ渦が終わり、会議やプレゼンテーションなど、人前で話す機会が増えた今、「お口のニオイ」は以前にもまして各自が気にしなければならないエチケットとなっています。
こまめに歯を磨いたりうがいをしたりできれば一番よいのですが、毎回そうはいきません。
そんな時、手軽にできる対策として注目されているのが「緑茶」です。
古くから愛飲されてきた緑茶には、実は口臭予防に役立つ成分が豊富に含まれていることをご存知でしょうか。
口臭の原因と悩み
口臭の原因の約9割は、歯周病や虫歯などの口腔内の問題が深く関わっているとされています。
そのため、口臭を根本から解決したい場合は、まずこれらの疾患を予防・治療することが最優先です。
すでに歯周病や虫歯にお悩みの方は、残念ながら緑茶だけで完治させることはできません。
必ず歯科医院を受診し、専門家の適切な治療を受けるようにしましょう。
しかし、歯科治療と並行して、緑茶を活用することで、口臭を悪化させないための対策を行うことができます。
今回は、そんな緑茶の具体的な活用方法をご紹介します。
緑茶が口臭予防に効果的な理由
口臭の原因は、歯周病菌や舌苔(ぜったい)といった口腔内の汚れが主な要因であり、その割合は実に9割にも上ると言われています。
これらの汚れが原因で、口の中には悪臭を発生させる物質が生成され、不快な口臭を引き起こします。
そこで注目したいのが、緑茶に含まれるカテキンのうちエピガロカテキンガレート(EGCG)という成分です。
EGCGには、これらの口臭の原因となる細菌を殺菌し、増殖を抑える働きがあるため、口臭の悪化を防ぐ効果が期待できます。
緑茶を飲むことで、口内の清潔を保ち、爽やかな息を保つことができるのです。
1. 口内細菌の抑制
緑茶に含まれるエピガロカテキンガレート(EGCG)は歯周病菌などに対して強力な抗菌作用を持ちます。
口の中に繁殖する様々な種類の細菌に対して、カテキンは直接的に働きかけ、その数を減らします。
これにより、口内の細菌数を減らし、口臭発生の原因となる物質の生成を抑えます。
2. 歯垢の形成抑制
さらに、カテキンは歯垢(プラーク)の形成を抑制する効果も期待できます。
歯垢は、細菌の温床となるため、歯垢の形成を抑えることは、口臭予防に繋がります。
カテキンは、歯垢の主要な成分であるグルカン合成酵素の働きを阻害し、歯垢がつきにくくする効果があるのです。
3. 消臭作用
また、緑茶カテキンには、ニンニク臭や魚臭、生ごみ臭などの口内に発生した悪臭成分を吸着したり、中和したりすることで、直接的に口臭を軽減する効果があります。
緑茶カテキンが臭い物質を吸着して消臭する効果は、飲用だけでなく様々な製品に活かされています。
部屋の消臭剤や建材をはじめ、ペット用のトイレ砂、医療用のシーツ、下着、靴下といった意外なところにもカテキンの力が活用されています。
4. フッ素による歯の保護
さらに、緑茶には歯を丈夫にするフッ素という成分が含まれています。カテキンの殺菌・抗菌作用に加え、フッ素による予防効果で歯を守ります。
フッ素には、唾液に混ざりながら歯を補強し、通常の歯の表面の材質をより丈夫な材質に替える作用があります。
食後に緑茶で口の中をすすぐなどすることで、歯を守るサポートにもなります。
口臭予防に効果的な緑茶の飲み方
口臭予防には、何よりも丁寧な歯磨きによる口腔ケアが大切です。
しかし、外出中など、すぐに歯磨きできない場面も少なくないでしょう。。そんなとき、手軽にできる対策として、緑茶カテキン(EGCG)の力を借りましょう。
カテキンが豊富に抽出されるように、80℃以上の熱いお湯で淹れた煎茶(できれば中級以上)を食後に飲むようにしましょう。
こうすることで、口腔内の酸化が抑えられて虫歯になりにくく、さらに口臭を低減してくれます。
外出時などで急須で淹れたお茶を飲むことが難しい場合は、高濃度カテキンのペットボトル緑茶もおすすめです。
緑茶カテキンの働きは、単に口の中をさっぱりさせるだけではありません。
ニンニクや魚などの食品に含まれる特有のにおい成分を吸着し、消す効果もあるのです。
歯磨きができない時でも、緑茶を飲むことで口臭を予防することができます。
まとめ
いかがでしたか。何度も申し上げたように、口臭予防には、まず歯磨きによる口腔ケアが基本です。
しかし、状況によっては、緑茶を活用することも有効な手段の一つです。
特に、カテキンを多く含む緑茶を食後に飲むことで、口臭の原因となる細菌の繁殖を抑え、口臭を予防することができます。
食事の後に気になるニオイが残った時は、緑茶を上手に活用することで、より自信をもってコミュニケーションを楽しめるようになるかもしれません。ぜひ、毎日の習慣に取り入れてみてください。