飲み会シーズン到来!二日酔い対策に効く飲み物とは?簡単予防法
はじめに
楽しいお酒の席も、翌日の二日酔いは避けたいものですよね。そんな時に頼りになるのが、身近な緑茶です。
古くから「緑茶は二日酔いに効く」と言われていますが、その理由は一体何なのでしょうか?
今回は、緑茶が二日酔いに効果的な理由について、科学的な根拠も交えながらご紹介します。
二日酔いになる仕組み
二日酔いの原因は、アルコールの分解過程で生成されるアセトアルデヒドという物質です。
このアセトアルデヒドが体内に蓄積することで、頭痛や吐き気などの不快な症状を引き起こします。
まず、体内に入ったアルコールは胃や小腸で吸収された後、門脈を通って肝臓に送られます。
アルコールは肝臓で分解され、まずアセトアルデヒドという物質になります。
その後、アセトアルデヒドはアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)によってさらに分解され、最終的には水と炭酸ガスとなって体外に排出されます。
ところがお酒を飲みすぎると、肝臓での分解が追い付かなくなり、分解途中のアセトアルデヒドが蓄積してしまう結果、二日酔いが起きるのです。
緑茶が二日酔いに効くメカニズム
1. カフェイン・ビタミンCによるアルコール分解酵素の活性化
まず、緑茶に含まれるカフェインには、肝臓でのアルコール分解を助ける酵素(アルデヒド脱水素酵素(ALDH))の働きを活性化させる働きがあります。
この酵素は、アセトアルデヒドを分解し、体外に排出する役割を担っています。
カフェインがこれを活性化することで、アセトアルデヒドが体内に蓄積するのを防ぎ、二日酔いを予防するのです。
さらに、カフェインほどではないですが、ビタミンCにもアセトアルデヒドの分解を促進する作用があります。
つまり、緑茶を飲むことで、二日酔いの原因物質であるアセトアルデヒドの濃度を下げ、二日酔いを予防することができます。
2. カテキンによる胃粘膜の保護
また、緑茶に豊富に含まれるカテキンには、胃の粘膜を保護し、アルコールの吸収を抑制する効果があると考えられています。
カテキンが胃壁に薄い膜を作り、アルコールが直接胃壁に接触するのを防いでくれるのです。
これらのことから、飲酒前に緑茶を飲むことで、アルコールの吸収が穏やかになり、血中アルコール濃度の上昇を抑制することで、二日酔いを予防する効果が期待できます。
3. 利尿作用による排出促進
さらに、緑茶には利尿作用があり、体内の余分な水分やアルコールを排出するのを助けます。
二日酔いのときに感じるだるさやむくみは、体内に水分が過剰に溜まっていることが原因の一つですが、緑茶を飲むことで、これらの症状を緩和することができます。
二日酔い予防に効果的な緑茶の飲み方
緑茶の二日酔い予防効果を高めるためには、飲み方にもコツがあります。
まず、カフェインとカテキンは、高温で淹れることで豊富に溶けだすことが分かっています。
80度以下の温度だと抽出量がぐんと少なくなるため、湯冷ましはせず、沸騰したばかりの熱湯で淹れるようにしましょう。
飲酒前:お酒を飲む前に、80℃以上の熱湯で、3分以上濃いめに浸出した緑茶(普通煎茶)を飲むことで、カテキンで胃粘膜を保護しましょう。
飲酒中:お酒を飲むときにチェイサー代わりに、熱い湯で淹れた煎茶を飲むことも悪酔い防止に効果的です。カフェインがアセトアルデヒドの分解・代謝を促します。
飲酒後:お酒を飲みすぎた朝は、再び熱い煎茶を飲みましょう。アセトアルデヒドの分解を促進するとともに、カフェインの覚醒効果で頭をすっきりさせます。
まとめ
このように、緑茶には、二日酔いを予防する効果が期待できます。
しかし、どんなに良い飲み物でも飲み過ぎは禁物です。アルコールの摂取量が多すぎると、体内にアセトアルデヒドが過剰に蓄積し、二日酔いを引き起こしてしまう可能性があります。
緑茶を効果的に活用するためには、適量を心がけ、バランスの取れた飲酒を心がけることが大切です。