【法要に招かれたら】服装や当日の挨拶、参列まで完全ガイド|欠席する場合の対応も
はじめに
一周忌や三回忌等の年忌法要に招かれたら、原則として出席することがマナーです。
故人を偲び、遺族を慰める大切な機会であるため、可能な限り参列しましょう。
ただし、法要は招かれて出席するものなので、事前に日時や場所を尋ねることは控えましょう。
法要に招かれたら
仏式の法要では、一般的に不祝儀袋に「御仏前」と書き、現金を包んで持参します。
昔は線香や生花などの供物を持参することもありましたが、現在は現金を包むことが一般的です。
金額は故人との関係性によって異なりますが、5,000円から1万円程度が目安です。
神式やキリスト教の場合も、現金を包むことが一般的です。
ただし、使用する袋や表書きはそれぞれの宗教に合わせたものを使用します。
キリスト教の場合は、白封筒や「お花料」と書かれた市販の袋を使用し、カトリックの場合は「御ミサ料」と書くこともあります。
法要当日には、開始の20~30分前には到着し、遺族に挨拶をしましょう。
「本日はお招きいただき、ありがとうございます。ごいっしょにご供養させていただきます」など、丁寧な言葉で挨拶を述べ、持参した供物料を手渡します。
参加する際の服装
一周忌までは施主は喪服なので、参列者はそれに準ずる服装を心がければよいでしょう。男性であればブラックスーツかダークスーツで。白いシャツにネクタイは黒またはグレーなどの地味なものにします。
女性は黒やグレー、濃紺のスーツやワンピースなど。アクセサリーは控えめにします。和服の場合は、グレーなどの地味な色無地にして、帯や草履も黒や地味な色にします。
なお、三回忌以降は地味な平服でよいでしょう。少し華やかさを加えたダークスーツやワンピースでも問題ありません。
ただし、派手な色や柄物、露出の多い服装は避け、落ち着いた雰囲気の服装を選びましょう。また、アクセサリーも控えめにすることが大切です。
法要に欠席する場合の対応
やむを得ない事情で法要に参列できない場合は、事前に主催者へ連絡し、お詫びの気持ちを伝えましょう。
案内状の返信にお詫びの一文を添えるか、電話でお詫びをします。
先送りをせずに、可能な限り早い段階で連絡することが大切です。そのうえで、法要の前日までに届くように、供物料か供物、供花などを贈ります。
供物料や供物を郵送する
供物料を贈る場合は、不祝儀袋に入れて、現金書留で送るのが一般的です。手紙を添えて、故人を偲ぶ気持ちを表しましょう。
供物は線香や生花、果物、菓子など故人が生前好んでいたものを選ぶと良いでしょう。
ただし、宗教によっては避けるべきものが異なります。
例えば、神式やキリスト教式では線香は避けます。生花を贈る場合は、生花店に宗教を伝えて、適切なものを選んでもらうようにしましょう。
新盆に招かれたら
新盆とは、故人が亡くなってから四十九日が過ぎ、初めて迎えるお盆のことです。
近親者や親しい友人が集まり、故人の霊を丁寧にお迎えし、供養します。
特に、故人の霊が迷わないよう、軒先や仏壇のそばに盆提灯を飾り、夜には明かりを灯す風習があります。
お盆の期間は、地域によって差はありますが、一般的には7月13日から16日までとされています。ただし、8月にお盆を祝う地域もあります。
新盆に招かれた際には、盆提灯を贈る習慣があります。
伝統的には、白提灯に先方の家紋が入った一対の提灯が贈られていましたが、近年では、翌年も使える淡い色合いのものや、秋草模様のものが人気です。
もし、お相手が自由に選べるようにしたい場合は、「御仏前」として現金をお贈りすることもできます。
盆提灯は、仏具店やデパートなどで購入できます。
法要を欠席する場合の詫び状例文
謹啓
このたびは伯母様の三回忌の法要のご案内を頂戴いたしまして、誠にありがとうございます。
お世話になった伯母様のご法要であり、ご遺族の皆様とご冥福をお祈りさせていただきたかったのですが、母の体調もあり、遠方に出向くことができかねる状況でございます。
大変心苦しいのですが、法要当日は欠礼をさせていただきたく存じます。
心苦しい限りではございますが、何卒ご容赦いただけますようお願い申し上げます。
なお、心ばかりですが、後日、お供えのお花を贈らせていただきますので、ご仏前にお供えくださいますよう、お願いいたします。
当日は離れたところからではありますが、皆様とともに合唱させていただきます。
謹白
二人の法要を合わせて行うとき
一周忌や三回忌は通常別々に執り行われますが、それ以降の法要が一年間に集中する場合には、まとめて行うことも少なくありません。
このような場合、供物料は一人分でおよそ十分です。ただし、心ばかりの気持ちとして、少し多めに包むのも一つの方法でしょう。
墓の開眼供養に招かれたときは?
新しいお墓を建て、開眼供養を行う際には、お祝いを贈るのが一般的です。
お祝いは、紅白の蝶結びの水引のついた祝儀袋に包み、「墓碑御建立御祝」や「開眼供養御祝」と表書きをして、当日持参します。生前に建てられたお墓の場合も同様です。
ただし、開眼供養と同時に法要を行う場合は、お祝いと法要の供物料をまとめて、不祝儀袋に包むことがあります。
この場合、表書きは「御仏前」とし、水引は黄白の結び切りを用います。「墓碑御建立御供」や「御開眼御供」と書くこともできます