ほうじ茶はカフェイン少なめ?意外な真実を解説
はじめに
その香ばしい香りとまろやかな味わいが特徴のほうじ茶。
近年はほうじ茶プリンやほうじ茶アイスなど、ほうじ茶を使ったスイーツも数多く誕生し、若い方の間でも人気が高まっています。
そんなほうじ茶について、「カフェインが少ない」という話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
ほうじ茶に含まれるカフェイン量
結論から言うと、ほうじ茶にもカフェインは含まれています。
ただし、カフェインと聞いて多くの方が真っ先にイメージするであろうコーヒーや紅茶、高級茶として知られる玉露などに比べると、その量は格段に少ないと言えます。
とはいえ、よく飲まれる普通の煎茶と比較すると、ほうじ茶のカフェイン量はほぼ同じです。
カフェインを控えたいのであれば、玄米茶や麦茶など、さらにカフェイン量の少ないお茶を選ぶこともできます。
具体的な数値は、茶葉の種類や淹れ方によっても微妙に変わるのですが、100mlあたり20mg程度のカフェインが含まれていると言われています。
お茶に含まれるカフェイン量 (100mlあたり)
玉露:160mg
抹茶:60mg
紅茶:30mg
烏龍茶:20mg
普通煎茶:20mg
ほうじ茶:20mg
番茶:10mg
玄米茶:10mg
釜炒り茶:10mg
麦茶:0mg
ほうじ茶のカフェインが少ない理由
ほうじ茶は、実は緑茶の一種です。緑茶の中でも代表的な「煎茶」や「番茶」などを、きつね色になるまで強火で炒って作られます。
この焙煎の過程で、茶葉に含まれるカフェインの一部が気化するのです。
また、ほうじ茶の原料となることが多いのが番茶なのですが、これらの茶葉に含まれるカフェイン量は、新茶や一番茶の茶葉に比べて10-15%ほど少ない傾向があります。
重ねて、摘み取り時期が遅い成長した葉は、食物繊維が増えて硬くなる性質があります。
これにより、カフェインに限らずお湯に溶けだす成分自体が減少するため、ほうじ茶に含まれるカフェイン量は少なくなるのです。
ほうじ茶のカフェインと健康
ほうじ茶のカフェイン量は、コーヒーや紅茶など他の飲み物に比べて少ないとはいえ、全く含まれていないわけではありません。
長時間浸出することで、浸出するカフェイン量は多くなりますので、ご注意ください。
カフェインには、覚醒作用や利尿作用、脂肪燃焼効果など、様々な生理作用があるため、適切に摂取すれば非常に健康に良い成分ですが、過剰摂取は体に負担をかける可能性があります。
特に、妊娠中の方や、不眠症の方、カフェインに敏感な方は、ほうじ茶の淹れ方に注意する必要があります。
カフェインが気になる方は、ほうじ茶の選び方や淹れ方を変えることで、より安心して楽しめます。
先に述べたように、茶葉の焙煎の度合いによってカフェインの量は変化します。
高温でじっくり焙煎した深煎りほうじ茶は、通常のほうじ茶よりもさらにカフェイン量が少なめです。
また、70℃程度の低温で、30秒程度と短時間抽出することで、カフェインの抽出量を抑えることができます。
小さなお子様やお年寄りの方まで安心して飲んで頂けるでしょう。
ほうじ茶の基本の淹れ方
煎茶と最も異なるのは、湯冷ましが不要な点です。
沸騰したばかりの熱いお湯を使いましょう。ほうじ茶の魅力であるこうばしい香りも、高温のお湯で淹れたほうが引き立ちます。
1. 急須に目的の杯数分の茶葉を淹れます。煎茶のように急須を温めることはなく、湯気が立たないので、茶葉はスプーンから直接投入して大丈夫です。
2. 90℃程度の高温のお湯を、一人当たり80CCを目安に注ぎます。高温のお湯で淹れるのは香りが立つようにするためです。
3. タイマーで30秒計って浸出させます。二煎目を淹れる際は、1煎目の倍で、約1分ほど浸出させましょう。
4. 時間が来たら、量が均等になるように廻し注ぎをします。急須にお茶が残っても、煎茶とは異なり苦みが出にくいので、そのままにしておいて大丈夫ですが、カフェインが気になる方は、できるだけ急須に湯を残さず、注ぎきるようにしましょう。
さいごに
いかがでしたか。香ばしい香りと軽い飲み口が特徴のほうじ茶。
焙煎の度合いや淹れ方などを工夫することで、気になるカフェイン量もさらに控えめにして安心してお楽しみいただけると思います。
ほうじ茶に含まれるピラジンには、血流改善やストレス緩和など、様々な健康効果もあります。
ぜひこの機会に、毎日の生活に気軽にほうじ茶を取り入れてみてはいかがでしょうか。