高いお茶は本当に美味しい?値段と味の関係を徹底解説
はじめに
お茶を選ぶ時、私たちは価格と品質のバランスに悩みがちです。
高いのはちょっと手が出しにくいし、安くて美味しくないのも嫌ですよね。結局、多くの人は中間的な価格のお茶を選ぶのではないでしょうか。
高価なお茶は、確かに濃厚な旨みや複雑な香りが特徴ですが、必ずしも万人にとって美味しいとは限りません。一方、手頃な価格のお茶が美味しくない、というわけではないのです。
では、お茶の価格は味に比例するのでしょうか?
高いお茶はアミノ酸の含有量が多い
日本茶の旨みは、うまみ成分であるアミノ酸の量に大きく左右されます。
茶葉に含まれるアミノ酸量が最も多いのは、おおよそ4月下旬から5月上旬に、一番最初に摘まれるお茶である「一番茶」です。
一番茶は、長い休眠期を経て栄養を蓄えているため、うまみが濃く、品質が最も高いとされています。
実際に、茶葉に含まれているアミノ酸の量は、一番茶は三番茶の4倍と圧倒的です。
アミノ酸が多いお茶は、濃厚で深い味わいを楽しむことができます。
最近は近赤外線分光分析装置により、このお茶のアミノ酸量を簡単に測定できるようになりました。
アミノ酸量が多いお茶のほうが高値で取引されているため、高価なお茶は、一般的にアミノ酸が多く、美味しいとされています。
うまみ以外の要素も重要
お茶の価格と旨みは、ある程度比例する傾向があります。しかし必ずしも万人が美味しいと感じるとは限りません。
お茶の美味しさは、うまみの量だけでなく、苦み、渋みとのバランスや、個人の好みも大きく影響しているのです。
確かに、高価なお茶は、茶葉の品質や栽培方法にこだわり、濃厚な旨味や複雑な香りが特徴であることが多いです。しかし、この濃厚な味わいが好みでない方もいるでしょう。
一方、手頃な価格のお茶は、さっぱりとした飲み口で、普段使いにぴったりです。
自分にとっての「飲みやすさ」が大切
お茶の美味しさは、個人の好みやその時の気分、合わせる料理など、様々な要素によって左右されます。
毎日飲むお茶であれば、金額にこだわらず、自分の好みに合った、飲みやすいお茶を選ぶことが大切です。
お茶を選ぶ際には、価格だけでなく、産地や品種、製法など、様々な要素を考慮することがおすすめです。
お茶を買う際にはできればいろいろなお茶を試飲してから選ぶのが賢い買い方といえます。そうすれば、予算と自分の好みが折り合ったお茶を選ぶことができるでしょう。