香りがたまらない!ジャスミン茶は実は緑茶だった!
はじめに
近年、ジャスミン茶を目にする機会が格段に増えました。
その人気の高まりは、国内のジャスミン茶市場が5年間で飲料が約50%、リーフが約35%も拡大したというデータからも明らかです。(※「食品産業新聞」2018年8月27日付)
実はジャスミン茶は緑茶
多くの人が「ジャスミン茶はジャスミンの葉から作られる」と誤解しがちですが、実際には緑茶の茶葉に、ジャスミンの花の香りを移したものです。
このお茶は「花茶」と呼ばれ、茶葉が香りを吸着しやすい性質を利用しています。(ウーロン茶の茶葉が使われることもあります。)
ジャスミン茶のふるさと「福建省」
中国の福建省は、古くからジャスミン茶の主要な産地として知られています。
清の時代から人々に愛飲されてきた歴史を持ち、現在では、茶葉とジャスミンの花を何層にも重ねて、花の香りを茶葉に移すという伝統的な製法が受け継がれています。
この工程を繰り返すことで、より香りが深く上品なジャスミン茶が生まれるとされています。
また、茶葉を球状に丸めて乾燥させた「ジャスミンパール」と呼ばれるものもあります。
熱湯を注ぐと、まるで花が開くように茶葉がゆっくりと開き、味はもちろん目で見ても楽しむことができるのが特徴です。
さんぴん茶もジャスミン茶
実は沖縄で親しまれている「さんぴん茶」も、ジャスミン茶の一種です。
緑茶よりも発酵が進んだ茶葉を使用することが多く、独特の風味を持ちます。
名前の由来は、中国語の「香片(シャンピン)茶」が沖縄の方言で「さんぴん茶」に変化したと言われています。
このように、ジャスミン茶は、その製法や使用する茶葉の種類、そして地域によって様々なバリエーションが存在します。
緑茶にジャスミンの香りが加わることで、爽やかで華やかな風味となり、多くの人を魅了しています。