香ばしい風味の秘密!玄米茶の意外な誕生秘話とリラックス効果
玄米茶とは
ほうじ茶と同じく香ばしい香りのお茶に「玄米茶」があります。
玄米茶は、煎茶や番茶などの茶葉に、炒った玄米を混ぜて作られます。玄米の香ばしさと、茶葉の旨味が絶妙に調和した味わいが特徴です。
実は玄米は入っていない!
ここで使われる「玄米」は、私たちが普段口にする玄米とは少し異なります。
昔は玄米が使われていましたが、炒り玄米を使うと風味が強すぎるため、現在は炒った白米を使用するのが一般的です。
玄米茶に使われるのは、白米を蒸して乾燥させたものを、さらに高温で炒って香ばしさを引き出したものです。その米を煎茶や番茶などに50%ほど混ぜたものが玄米茶です。
玄米茶の誕生秘話
起源は諸説ありますが、一説によると昭和初期に鏡開きの際に出る餅のかけらをもったいないと考えた京都の茶商が、これを炒って茶葉に混ぜたのが始まりとされています。
そのほか、ほうじ茶と同じく、下級のお茶の香りを引き立てるために、関西で考案されたという説もありますが、いずれにせよ、香ばしい炒り米を混ぜ合わせることで、安価な茶葉の風味が改善することが分かり、各地で工夫が重ねられていきました。
玄米茶のリラックス効果
原価の安い小米や割れ米を使用しているため、玄米茶は長い間、安価な庶民のお茶として親しまれてきましたが、近年では、健康志向の高まりや、新しい味の発見を求める人々の増加に伴い、玄米茶に対する見方も変化しています。
玄米茶ならではの香ばしい香りは、炒り米の香り成分ピラジンによるものです。
ピラジンには、血流を促進し、脳をリラックスさせる働きがあるとされ、冷え性や肩こりの緩和、生活習慣病の予防など嬉しい効果がたくさんあることが分かっています。
高級な煎茶や玉露に、香ばしい玄米をブレンドした高級な玄米茶や、抹茶の風味を加えた抹茶入り玄米茶など、様々なバリエーションが登場し、若い世代からも人気を集めています。