香ばしさで心も体も温まる!ほうじ茶の基礎知識
ほうじ茶とは
ほうじ茶は漢字では「焙じ茶」と書き、煎茶や番茶などの茶葉を褐色になるまで、強火で焙煎したものです。
もともとは古くなったお茶を家庭で炒って作る日常のお茶で、一昔前までは香ばしい香りを漂わせながら店先で作っているお茶屋さんもありましたが、最近ではだいぶその数も少なくなりました。
上級茶の類ではありませんが、香ばしい香りが口の中をすっきりさせるので、食後のお茶として喜ばれるお茶です。
また、2015年ころから始まったほうじ茶ブームにより、ラテやプリンなど、ほうじ茶スイーツも多く誕生。若い世代からも人気が高まり、その魅力が見直されています。
ほうじ茶の誕生秘話
ほうじ茶の歴史は、意外にも比較的浅いものです。
今から約100年前の大正末期から昭和初期にかけて、茶葉の売れ行きが伸び悩んだことに頭を抱えた京都府山城地方の茶商が、山のように売れ残った茶葉の在庫を有効活用するために考案したと言われています。
京都の茶商は売れ残った古い茶葉を京都大学に持ち込み、茶の再生をお願いすることにしました。
教授たちはなかなか良い案が浮かばず困っていたようなのですが、学生の一人が鍋の中で茶葉を焦がしてしまったことがきっかけとなり、ほうじ茶が生まれたという説があります。
茶葉を焙煎することで、新たな価値を生み出し、人気のお茶へと成長させたのです。
ほうじ茶の原料
ほうじ茶の原料となることが多いのが番茶です。一番茶の収穫後、再び芽を出した葉を摘み取って作られます。
一般的に、一番茶に比べて品質は劣ると考えられてきましたが、ほうじ茶の原料としては、その香ばしさが引き立ち、ほうじ茶独特の風味を生み出す上で重要な役割を果たしています。
一番茶の遅い時期の葉を原料に用いたものが上質だとされます。そのため、ほうじ茶は地方によってはお番茶と呼ばれて親しまれています。また、上質な茎茶を報じた茎ほうじ茶もあります。
カフェインレスで胃に優しいほうじ茶
ほうじ茶は、茶葉を焙煎することで、煎茶に比べて苦みや渋みが少なく、カフェインも控えめなため、お子様や妊娠中の方でも安心して飲めるお茶です。
カフェインが気になる方や、普段からお茶をたくさん飲まれる方にもおすすめです。