毎日飲みたい! 日本茶の代表格である普通煎茶とは
煎茶って何?
お茶といえば、明るい緑色をした緑茶を思い浮かべる方が多いと思うのですが、それがすなわち「煎茶」と呼ばれるものです。
煎茶とは、元来はその名の通り、煎じたお茶、または茶を煎じることを意味していましたが、現在は、生葉を蒸すことで酵素の働きを止め、揉み、乾燥させ、針状に形を整えるという、独特な製法で作られたお茶を指します。
中国から日本へお茶が伝わったのは奈良時代といわれていますが、煎茶が生まれたのは江戸時代中期のこと。1738年、京都宇治の永谷宗円により発明されました。
永谷宗円は、現在の煎茶製法に近い「新芽を蒸して、揉み、乾燥させる」という「青製煎茶製法」を用いることで、味や香りが従来のものより格段に良い煎茶を作ることに成功し、全国に普及させました。
これが現在私たちが口にしている「煎茶」の始まりです。
煎茶の作り方
摘み取られた生葉は、その鮮度や柔らかさなどによって、蒸す時間を30秒から40秒と微妙に調整します。この蒸しの工程が、煎茶の品質を大きく左右します。
その後は、昔ながらの手もみ茶の技術を忠実に再現した機械で、葉を何度も揉み込むことで、茶葉の組織を壊していきます。
この工程によって、茶葉に含まれる旨味成分や栄養素などが湯に浸出しやすくなり、お茶を淹れた際に、爽やかな香りとともに、旨味、苦味、渋みが調和した、のど越しの良い黄緑色のお茶に仕上がります。
緑茶と煎茶、同じなの?
普段私たちが良く口にする「緑茶」は、この「煎茶」です。煎茶と緑茶、よく似た言葉で混乱してしまいますよね。簡単にご説明します。
緑茶 とは、茶葉を発酵させずに作ったお茶の総称です。煎茶の他にも、玉露、抹茶、ほうじ茶など、様々な種類があります。
煎茶 は、その緑茶の中でも特に一般的な種類の一つです。茶葉を蒸して作られ、日本人が日常的に飲んでいる緑茶の代表格と言えるでしょう。
つまり、煎茶は緑茶の一種 ということです。
まとめ
先ほど述べたように、お茶といえば一般にはこの普通煎茶を指します。ちなみに、普通煎茶の「普通」とは、蒸しの時間が標準的なものであることを意味し、「普段用のお茶」という意味ではありません。
山本山でも普通煎茶を多数取り扱っております。ぜひ産地ごとの個性豊かな味わいをお楽しみください。