初心者さん向け!失敗しない急須の選び方とおすすめ
はじめに
単にお茶を淹れるための道具と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、急須は、お茶の味を左右する大切な道具です。
様々な種類がある急須は淹れるお茶の種類により向き不向きがあります。
きちんとした急須を選ぶことは、美味しい日本茶を淹れることに繋がります。急須選びには以下の3つのポイントがありますので、ぜひ参考にしてみてください。
急須の選び方
急須を選ぶ際は、蓋と注ぎ口の位置関係に注目しましょう。
注ぎ口に対して、蓋が水平か、わずかに高いものがおすすめです。これにより、お湯をたっぷり入れても注ぎ口からこぼれるのを防ぐことができます。
近年は、ほとんどの急須がこぼれないように設計されていますが、中には例外もあります。蓋と注ぎ口の位置を確認することで、より安心してお茶を楽しめる急須を選ぶことができます。
急須を選ぶ3つのポイント
急須を選ぶ際には、以下の3つのポイントに注目しましょう。
1. 持ちやすさ
急須は毎日使うものなので、手に馴染み、持ちやすいものがおすすめです。持ち手が小さすぎたり、重心が不安定なものは、使いにくく、落としやすいので変えたほうが良いでしょう。
2. 出詰まりのしにくさ
出詰まりとは、お茶の葉が急須やポットのフィルターの網目に詰まってしまい、浸出したお茶が注ぎづらくなることです。出詰まりすると茶葉から苦みや渋みが出るので、すっと注げる急須を選ぶことが基本です。
3. 茶殻の捨てやすさ
お茶を淹れ終わった後の茶殻を捨てる際、こぼれてしまったり、時間がかかってしまったりすると、後片付けの面倒くささから、徐々にお茶を飲む頻度が落ちてしまいがちです。茶殻を簡単に捨てられるような形状の急須を選ぶ良いでしょう。
急須選びの注意点
注意したいのは、急須の口が細いからといって、液の出が悪いとは限らないということです。
注ぎ口の形状や、急須全体のバランスによって、液の出るスピードや量は大きく変わります。
カタログや写真だけでは、急須の重さや持ちやすさ、そしてお茶を注ぐときの感覚などは分かりません。
実際に店頭で様々な急須に触れて、形や大きさを確かめ、自分に合ったものを選びましょう。
急須のサイズについて
一般的に、家庭でよく使われている急須のサイズは、15号(約230~250ml)と2号(約300~320ml)の2種類が主流です。
⑴ 15号の急須
湯呑み2~3杯分のお茶を淹れるのにちょうど良いサイズです。普段使いや、少人数でのお茶会などに適しています。
⑵ 2号の急須
湯呑み5杯分のお茶を淹れることができ、家族や友人との団らんなど、少し多めに淹れたい時に便利です。
急須を選ぶ際は、普段何人でお茶を飲むか、また、一回にどれくらいの量のお茶を淹れたいかなどを考えて、自分に合ったサイズを選びましょう。
急須のキャップについて
急須の口には透明なキャップが付けられていますが、これは、輸送時の破損防止のために取り付けられています。
液垂れ防止のキャップと間違える方もいらっしゃいますが、お茶を淹れる際は必ず外してご使用ください。
そのまま使用するとお茶が口先から垂れ、キャップが汚れてしまいます。お茶を淹れる際には外して、清潔な状態で使うようにしましょう。
代表的な急須の種類
横手型急須
取っ手が注ぎ口の横についている、日本で最も普及している伝統的な急須です。
柄の角度など使い勝手が良いように工夫されてます。片手で蓋を押さえながら注ぐことができ、複数の湯呑みにスムーズにお茶を注ぐことができます。
上手型急須
注ぎ口に対して上方に取っ手がついている急須です。
熱湯で淹れるお茶に適しており、番茶やほうじ茶、玄米茶に向いています。大きなサイズのものも多く、家族や来客が多いときに便利です。
鉄急須
文字通り鉄で作られた急須のことです。
落としても割れないため、何十年と使い続けることができるというメリットがありますが、重さがあり、かご網が必要。
内部にはほうろう加工が施されているため、錆の心配はありませんが、外側は他の急須に比べて錆びやすいので手入れが難しいです。
後手型急須
注ぎ口の反対側に持ち手があるタイプの中国発祥のポット型の急須です。
右手でも左手でも扱いやすく、向かい合っている人の湯呑みにも注ぎやすいのが特徴です。日本茶のみならず紅茶、中国茶などにもよく合います。
絞り出し
持ち手がなく、本体を持って入れます。注ぎ口が細く絞られており、この細く絞られた少しの隙間から茶を滴らすように使います。
一つの葉が大きい手もみ茶に最適で、最後の一滴まで美味しくいただくことができます。
宝瓶(ほうひん)
茶こしの代わりに、注ぎ口に筋目(溝)が掘ってあり、隙間から茶をこすようにして注ぎます。
取っ手がないため、高温で淹れるお茶には向きません。玉露や上級煎茶といった低温で淹れるお茶に向いている急須です。
揺らさずに静かに淹れます。絞り出しと宝瓶はよく形が似ていますが、絞り出しは宝瓶よりも小ぶりで片手で使えるものが多く、底も浅く、皿のような形をしています。