鮮度を保って美味しさキープ!茶葉の正しい保存方法
はじめに
せっかく美味しいお茶を手に入れても、保存方法が悪ければ傷んでしまい、美味しさや香りも大きく変わってしまいます。
お茶は、温度、湿度、光、空気などの影響を受けて、変質しやすいとてもデリケートな食品です。
また、周囲のにおいを吸着しやすいものです。そのため、密閉できる容器に入れて、涼しくて暗い場所に保管することが保存の基本となります。
茶葉の保存場所
茶葉の保存場所は、以下のいづれかが推奨されています。
- 直射日光が当たらない涼しい場所:茶葉は光に弱いため、直射日光を避けて保存する必要があります。また、高温多湿な場所はカビの原因となるため、キッチンや電化製品の上などは避けましょう。
- 冷蔵庫や冷凍庫:冷蔵庫や冷凍庫での保存も可能です。冷蔵庫の場合は野菜室、冷凍庫の場合は密閉容器に入れて保存しましょう。
保存容器
茶葉は、密閉できる容器に入れて保存しましょう。
- 茶筒:茶葉専用の密閉容器です。移し替えることで遮光性があり、茶葉の鮮度を保つことができます。
- ジップロックなどの密閉袋:茶筒がない場合はジップロックなどでも代用できます。空気をしっかり抜いてから保存しましょう。
- キャニスターなどの密閉容器:食品乾燥剤と一緒に保存すると、より効果的に茶葉を保存することができます。
未開封の茶葉
家庭では、なるべく少量単位で購入して、購入したままの状態で、直射日光が当たらない涼しい場所で保存しましょう。
そして1カ月程度で使い切るのが望ましいでしょう。
冷蔵庫や冷凍庫で保存する場合は、密閉容器に入れてから保存するようにしてください。
冷蔵庫から出した際にはすぐに開封するのではなく、しばらく待って、常温に戻してから封を開けてください。
急激な温度の変化は容器や茶の表面に結露を招くため、品質が低下しています。
開封後の茶葉
開封後の保存方法は、お茶を飲む頻度によっても変わってきます。
お茶を日常的に飲む場合は、冷蔵庫で保管する必要はありません。頻繁に出し入れすることで、かえって結露が発生しやすくなり、傷みが早まります。
冷蔵庫での保存は避け、冷暗所で保存するようにしましょう。
遮光性と密封性がある袋として、海苔を保存する際に使用されるアルミの袋を用いてもよいでしょう。
乾燥剤と一緒にお茶の袋をアルミ袋に入れ、しっかりと空気を抜いて密閉します。
一方で毎日飲む習慣がない、という場合は、茶葉を茶筒、ジップロック、キャニスターなどの密閉容器に移し替えたうえで、冷蔵庫もしくは冷暗所で保存します。
密閉容器にいれるのは湿気を防ぐ目的はもちろんですが、こうすることでほかの食品のにおいが移りにくくなるのです。
また、食品乾燥剤と一緒に保存すると、より効果的に茶葉を保存することができます。そうしてから、冷蔵庫、もしくは、直射日光が当たらない涼しい場所で保存します。
容器の密封性が不十分であると、お茶が含有する水分量が湿気によって増加し、成分の酸化を招くこととなります。
また、空気中の酸素を吸収して、カテキンや葉緑素などの酸化を引き起こし、周囲の様々なにおいを吸収して品質が著しく低下してしまいます。
容器に遮光性がないと、光によって葉緑素が分解されて、お茶の色が褐変することになります。
冷凍保存も可能
週に一度どころか、月に一度飲むかどうか。当分飲む予定がない、なんていう場合は冷凍庫にて保存する方法もあります。
未開封の場合はそのまま冷凍庫で保存してかまいません。
開封済みの場合は、少々面倒ではありますが、茶葉をサランラップなどで小分けにしたうえで、さらにポリ袋などの密封容器に入れて保存する方法をお勧めします。
こうすることでにおいや湿気をシャットアウトすることができるほか、毎回使う分のみを取り出すことができます。
冷凍保存する際の注意点
冷凍庫で保存する場合は、開封する際に結露がついてしまうので気をつけましょう。
開封後すぐに使うのではなく、冷凍庫から出して半日から約1日かけてゆっくり常温で置いておき、結露がなくなったのを確認してから利用するようにしてください。
まとめ
お茶は開封から一カ月程度が最も美味しくお召し上がりいただける目安とされています。
いくら厳重に密封し保管をしていたとしても、保管の期間が長くなるにつれて、味や香りの劣化は避けられません。開封後はできるだけ早く飲み切るようにしましょう。
また、未開封についても同様です。開封後の茶葉とは比較になりませんが、いくら未開封とはいえ長時間放置することで、鮮度が落ちてしまいます。
鮮度はお茶の味や香りにとって命です。
良いお茶をいただくと、「お客様が見えたときに」「お正月にみんなが集まったときに」などと、その場で使わずに大事に取っておく方も多いのですが、戸棚の奥底にしまい込んでいるうちにすっかり痛めてしまうのは非常にもったいないことです。
美味しいお茶こそ早めに開封し、その鮮度と茶葉本来の風味をお楽しみください。