プロが教える!美味しい茶葉の見分け方を徹底解説!
煎茶は見た目から判断できる
お茶の葉はスーパーや通販、専門店などで購入する方が多いと思います。
スーパーで陳列されている茶葉の場合は、中身が見えない袋に入れられているため、なかなか茶葉の状態を確認できないのですが、日本茶の専門店などでは実際に茶葉の見本を見せてくれるお店も多いと思います。
茶葉そのものを目で見て、手で触れて選ぶことで、より良いお茶を見極める力が養われます。時にはお茶専門店を訪れ、様々な茶葉を吟味してみるのもおすすめです。
実は美味しい茶葉は、その見た目からもある程度判断が出るのです。
今回は、美味しい茶葉の見分け方についてご紹介します。
美味しい茶葉のポイント
1. 形状
玉露や煎茶のように、茶葉を細かく揉んで作るお茶は、その見た目にも品質が表れます。
どちらも細く光沢のあるものが上質とされ、ねじれていたり、縦長に丸まっていて細いものが良いとされています。全体的に見て大きさが均等で、形が揃っているものを選びましょう。
特にスパイダーレッグといってクモの足のように細いものが非常に良いとされています。これは、柔らかい新芽を丁寧に揉み込んだ証であり、お茶の品質の高さを物語ります。
反対に、茶葉の形がバラバラだったり、粉っぽかったりするものは、品質が劣っている可能性があります。
ただし、深蒸し煎茶の場合は別です。
深蒸し煎茶は、茶葉を長時間蒸すため、葉の組織が柔らかくなり、揉む過程で細かく砕けてしまいます。そのため、一般的な煎茶に比べて茶葉の形は小さく、粉状になることもありますが、決して粗雑に作られたお茶ではありません。
2. 厚み
厚さは薄く、繊細なものが良いです。一見お得に見えがちな肉厚な茶葉は、安く売られていることが多いです。
3. 色
鮮やかで濃い緑色をしているものを選びましょう。お茶を淹れた際も澄んだ緑色になります。茶葉が茶色っぽかったり、黄色っぽかったりするものは、鮮度が落ちている可能性があります。
4. ツヤ
新鮮な茶葉は、ツヤがあり光沢があります。くすんでいたり、光沢がないものは、品質が劣っている可能性があります。
このように、良い茶葉は形が細く、色も濃い緑色で、形も締まっていて色鮮やかです。表面には艶があり、茎や粉が少ない特徴があります。
それに比べて中級以下の茶葉の場合は、やや硬葉になった葉が含まれるため、細く寄れずに、おり畳んだような葉が多少みられます。色はやや浅い濃緑色で、形は不揃いで全体的にツヤが感じられません。
良い茶葉は触っても分かる
良い茶葉は触れてみても分かります。
しっとりとした重みがあり、硬く引き締まった手触りが良いとされています。茶葉を握りしめると、その弾力性とみずみずしさを実感できます。
茶葉の細さと薄さは、新芽特有の葉の薄さと柔らかさを示しています。早い時期に摘まれた柔らかい新芽のほうが、うまみが強く渋みが少ない可能性が高いのです。
もし実際に触って確かめることができるならば、しっとりとしている茶葉を選びましょう。鮮度がよい初摘みを使っていることから、手に触れてみると柔らかく水分があるような印象を受けます。
手摘みと機械摘みで味に違いはあるの?
茶葉を見ているとほかにもわかることがあります。
それは、お茶の葉を機械で摘んだか、手で摘んだかということです。
手摘みの場合、人の目で一つ一つを確認しながら、一芯二葉(もっとも上部の芽と二枚の葉)で摘まれます。硬い葉や茎などの異物が入り込まないことや、葉を途中でちぎることがないので、機械摘みのようにスパッと裁断された葉切れが起こらず、茶葉そのままの形が残りやすいです。
茶葉をひとつひとつ摘み取る手摘みは、機械摘みと比較すると膨大な労力がかかるため、比較的高額で販売されていることも多いです。
気になる味についてですが、手摘み茶は、上記のような理由で異物が少ないため、非常に品質が良いとされています。
ただ、機械摘みにおいても、現在はレール式摘採機などの良い機械が導入されているので、手摘み茶と機械摘み茶の、風味の違いが分かる人は少ないかもしれません。機械摘みの茶葉でも手摘みに近い品質の茶葉が多く存在します。
まとめ
いかがでしたか。ここまで、美味しい茶葉の見分け方についてご紹介しました。
なかには、日本茶専門店なんてあまり行く機会がない、スーパーで売っている茶葉も中身が見えるパッケージにしてくれたらよいのに、なんて思った方もいらっしゃるかもしれませんが、あれにもきちんと意味があるのです。
店頭で売られている茶葉は、光や酸素、水分で変質を起こさないようあえて中身が見えないアルミの密閉袋に入れて売られています。
思っていたのと違った!なんてことももしかしたらあるかもしれませんが、いろいろな茶葉を試すうちに、いつかご自分好みのお茶と出会えるはずです。
なかなか機会がないかもしれませんが、もし茶葉を目にする機会があれば、今回ご紹介したポイントを意識してチェックしてみてください。きっと茶葉選びも楽しくなると思います。