
【妊婦さん必見】緑茶は飲んでも大丈夫?妊娠中のカフェイン量や注意点を解説!
はじめに
十月十日、長いようで短い妊娠期間。お母さんの体内で、赤ちゃんは日々成長を続けています。
しかし、喜びとともに、食生活をはじめ、様々な変化や制限に戸惑うことも多いのではないでしょうか。
特に、毎日の水分補給に欠かせないお茶。
「妊娠中はカフェインを控えるべきって聞くけど、本当?」
「一体どんなお茶なら、安心して飲めるの?」
そんな疑問や不安をお持ちの妊婦さんもいらっしゃるかもしれません。
「お茶は体を冷やす」
「カフェインは胎児に良くない」
妊娠中のお茶に関する情報は、溢れるほど存在します。
情報過多の中で、何が正しくて、何を信じればいいのか、迷ってしまうこともあるでしょう。
この情報があふれる時代だからこそ、正しい知識を身につけることが大切です。
そこで、この記事では、緑茶に含まれるカフェインやタンニンの影響、おすすめのお茶の種類、安全な飲み方、妊娠中の体調に合わせたお茶の選び方など、気になる情報をまとめました。
妊婦さんの疑問や不安に寄り添い、誰しもが安心して美味しいお茶を楽しむための情報をご紹介します。
妊娠中の緑茶、1日何杯まで?安全なカフェイン摂取量の目安
妊娠中は、今まで何気なく飲んでいた緑茶でさえ、「飲んで大丈夫かな?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、緑茶は妊娠中でも飲んで構いません。ただし、妊娠中に緑茶(普通煎茶)を飲む場合は「マグカップで1日5杯まで(量にすると1リットルが上限)」と覚えておいてください。
世界保健機関(WHO)や欧州食品安全機関(EFSA)などの報告、そして厚生労働省の見解を総合すると、妊婦さんが安心してカフェインを摂取できる目安は1日200mgまで。
300mgを超えると、流産や新生児の低体重のリスクが高まる可能性があるとされています。
緑茶のカフェイン量、種類でこんなに違う!
そもそも緑茶に含まれるカフェインはどれくらいなのでしょうか?
実は、緑茶の種類によってカフェイン量は大きく異なります。
例えば、玉露は100mlあたり160mgと高めですが、ほうじ茶は20mg、玄米茶は10mgと低めです。
普通煎茶の場合、100mlあたり約20mgなので、200mlのカップ1杯で約40mg。単純計算で1日5杯程度が厚生労働省が定める上限に達する目安となります。
しかし、これはあくまで目安です。
湯呑の大きさはいうまでもありませんが、個人の体質、妊娠の経過によっても適切な量は変わります。心配な方は、かかりつけの医師に相談することをおすすめします。
カフェインを気にせず緑茶を楽しみたいなら、カフェイン含有量が少ない種類を選んだり、水出し煎茶を選んだりするのも良いでしょう。
妊娠中は、ちょっとしたことでも不安になりがち。正しい知識を身につけて、安心して緑茶を楽しみましょう。
飲み物に含まれるカフェイン量 (100mlあたり)
玉露:160mg
抹茶:60mg
コーヒー :60mg
ホットココア:35mg
紅茶:30mg
烏龍茶:20mg
普通煎茶:20mg
ほうじ茶:20mg
番茶:10mg
玄米茶:10mg
釜炒り茶:10mg
麦茶:0mg
緑茶に含まれる成分と胎児への影響
緑茶に含まれるカフェインは、中枢神経系を刺激することで、覚醒作用や利尿作用、心拍数増加作用などを引き起こします。
適量であれば、疲労感の軽減や集中力向上に役立ちますが、過剰摂取は胎盤を通過し、胎児の心拍数増加や発育への影響、さらには流産や早産のリスクを高める可能性も懸念されています。
また、緑茶に含まれるカテキン類は、ポリフェノールの一種で、強力な抗酸化作用を持つ一方、鉄分と結合しやすく、その吸収を阻害する可能性があります。
妊娠中は貧血のリスクも高まるため、鉄分の摂取は重要です。
しかし、緑茶には健康に良い影響をもたらす成分も豊富に含まれています。
カテキンは、抗酸化作用に加え、抗菌・抗ウイルス作用、コレステロール値や血圧の低下作用、虫歯予防など、様々な効果が期待されています。
また、テアニンは、脳内にα波を発生させる作用があり、結果としてリラックス効果や睡眠の質改善効果、集中力向上効果などが報告されています。
妊娠中は、緑茶を完全に断つのではなく、これらの成分と影響を理解した上で、量と飲み方を調整することが大切です。
妊婦さんにおすすめのお茶
- 普通煎茶
- 水出し緑茶
- ほうじ茶
- 玄米茶
- 麦茶
普通煎茶やほうじ茶なら、カフェイン量は100mlあたり約20mgと、コーヒーの約3分の1程度なので、適量を守れば問題ありません。
特にほうじ茶は、カフェイン量は普通煎茶と同じくらいですが、茶葉を加熱する過程で、カテキンの性質が変化して水に溶けづらくなっています。
そのため、鉄分不足からカテキン量が気になる妊婦さんにもおすすめです。
また、玄米茶は、カフェインを気にされる方には大変おすすめです。
玄米(炒り米)がブレンドされているため、茶葉の量自体が少なく、結果としてカフェイン含有量も抑えられています。
100mlあたり約10mgと、他の日本茶と比べて少なめなので、安心してお飲みいただけます。
ただし、玄米茶を選ぶ際は、少しだけ注意が必要です。
「抹茶入り玄米茶」や「玉露配合玄米茶」など、ブレンドされている茶葉によっては、カフェインやカテキンが多く含まれている場合があります。
パッケージをよく見て、茶葉の種類を確認してから購入しましょう。
注意が必要なお茶
- 玉露
- 抹茶
- かぶせ茶
- 深蒸し煎茶
一方でこれらのお茶は、カフェイン量が多いので注意が必要です。特に玉露は、カフェインが100mlあたり160mgと、なんと普通煎茶の8倍。非常に多く含まれています。
抹茶や深蒸し煎茶についても、茶葉の成分がお湯に溶け出しやすいため、カフェイン、カテキンともに多く摂取してしまう可能性があります。
これらの種類のお茶を飲む際は、カフェイン量を考慮して、量を調整するようにしましょう。
妊娠中の緑茶、安心して楽しむための3つのポイント
妊娠中は、何かと制限が多くて大変ですよね。しかし緑茶も、ちょっとした工夫で安全に楽しむことができます。
まず、カフェイン量をコントロールしましょう。先ほどご紹介したように、妊娠中は、1日のカフェイン摂取量を200mg以下に抑えるのが理想です。
緑茶のカフェイン量は、上で紹介したように茶葉の種類のほか、お湯の温度や抽出時間でも大きく変わります。
カフェインには、85℃以上の熱湯で入れると多く抽出されるという性質があります。
そのため、70℃未満の少し低い温度のお湯で淹れるようにしましょう。冷水や氷で浸出する水出し緑茶ならば、さらにカフェイン量を抑えることができます。
また、濃く入れ過ぎないこともポイントです。
濃い緑茶はカフェインだけでなく、鉄分の吸収を阻害する可能性があるタンニンも多く含まれています。
浸出時間は40秒程度で十分です。薄めに淹れる、または湯冷ましで割るなどして、濃度を調整しましょう。
そして、飲むタイミングも重要です。
タンニンの影響を減らすため、食事中や食後すぐの緑茶は避けましょう。食間や午後など、時間を空けて飲むのがおすすめです。
まとめ
妊娠中の緑茶について、様々な情報をお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
緑茶は、日本の伝統的な飲み物であり、私たち日本人にとって身近な存在です。しかし、妊娠中は、カフェインやタンニンなどの成分に注意する必要があります。
妊娠中は、赤ちゃんのことを第一に考えながらも、ママ自身の心と体の健康も大切です。神経質になり過ぎてストレスをためないように、上手に緑茶を取り入れ、穏やかなマタニティライフを送ってくださいね。