海苔に含まれる葉酸量は?食べる量の目安とおすすめの食べ方をご紹介
はじめに
海苔には、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、豊富な栄養素が含まれていますが、中でも妊婦さんにとって重要なのが葉酸です。
今回は海苔に含まれる葉酸量についてや、妊活・妊娠中に取り入れたい、葉酸の効果的な摂取方法をご紹介します。
葉酸とは?
葉酸は、ビタミンB群の一種で、水溶性ビタミンです。細胞の分裂やDNAの合成に関与しており、特に胎児の神経管の発達に重要な役割を果たします。神経管は、脳や脊髄の形成に関わる重要な組織であり、葉酸が不足すると、無脳症や二分脊椎などの神経管閉鎖障害のリスクが高まります。
妊娠・妊活時の葉酸の重要性
妊娠初期は、胎児の神経管が形成される重要な時期です。そのため、この時期に十分な葉酸を摂取することが重要です。しかし、妊娠初期は自覚症状がないことが多く、葉酸不足に気づきにくいのが現状です。
厚生労働省は、妊娠を計画している女性や妊娠初期の女性に対し、1日400μgの葉酸をサプリメントで摂取するよう推奨しています。しかし、食事からも葉酸を積極的に摂取することが大切です。
葉酸不足によるリスク
葉酸は、妊娠初期の胎児の神経管閉鎖障害を防ぐために重要な役割を果たす栄養素です。神経管閉鎖障害とは、脳や脊髄の奇形などの原因となる病気です。妊娠初期(妊娠5週目頃~妊娠8週目頃)に十分な葉酸を摂取することで、神経管閉鎖障害のリスクを大幅に減らすことができます。
【葉酸不足が要因で発生する神経管閉鎖障害の例】
- 二分脊椎: 脊髄が完全に閉じず、背骨が左右に分かれてしまう
- 無脳症: 脳が十分に発達せず、頭蓋骨の一部が欠損する
- 脳小頭症: 脳と頭蓋骨が小さくなる
- 水頭症: 脳室に過剰な脳脊髄液が溜まる
これらの障害は、胎児の死亡や、出生後に重い障害が残る原因となります。
厚生労働省は、妊娠を計画している女性や妊娠初期の女性に対し、1日400μgの葉酸を摂取するよう推奨しています。
しかし、令和元年国民健康・栄養調査における日本人の葉酸の摂取量は一日に平均して288.7㎍と推奨摂取量には大きく不足しています。
多くの女性は、食事だけで推奨量の葉酸を摂取することは難しいと言われており、サプリメントなどで補っているのが現状です。
葉酸を意識的に摂取するために、海苔をはじめ、葉酸を含む食品を積極的に食べるようにしましょう。
海苔に含まれる葉酸量
海苔は、葉酸を豊富に含む食品として知られています。
1枚(約3g)の焼き海苔には、約57μgの葉酸が含まれています。これは、日本人の推奨摂取量である400μgの約14%に相当します。
その他の葉酸を多く含む食品と比較してみると、以下の通りです。
焼海苔(100g): 約1890μg
レバー(100g): 約260μg
枝豆(100g): 約180μg
ほうれん草(100g): 約100μg
納豆(1パック): 約50μg
ブロッコリー(100g): 約40μg
おおよそ全形サイズの焼海苔を毎日2枚食べることで、厚生労働省が定める、妊娠初期における推奨摂取量を満たすことが可能となります。
妊娠・妊活時におすすめしたい海苔の食べ方
このように、海苔は、他の食品と比較しても、葉酸を非常に多く含んでいることが分かります。サプリメントで摂取している方も多いと思いますが、やはり食品からもしっかり摂り入れていく必要があります。
海苔は、手軽に葉酸を摂取できる食材です。妊娠中の方や妊活中の方はぜひ積極的に食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。
日頃海苔を食べる習慣がない、という方も多いかもしれませんが、以下のような使い方で、日常的に無理なく食事に取り入れることが可能です。
- ちぎって味噌汁や鍋に入れる:ちぎって味噌汁や鍋に入れると、風味が豊かになるほか栄養価もアップします。また大量に摂取することが可能です。
- おやつに:そのまま食べたり、海苔巻きにしたりして、おやつとして楽しみましょう。
- ご飯のお供に:焼き海苔をそのまま食べたり、おにぎりにしたりして、毎日の食事に取り入れましょう。また佃煮にアレンジするのもおすすめです。
- サラダのドレッシングに:焼き海苔を刻んで調味料を合わせるだけで、風味豊かなドレッシングが作れます。
まとめ
海苔は、葉酸を豊富に含む食材であり、妊婦さんにとって重要な栄養素です。毎日の食卓に海苔を取り入れて、葉酸を積極的に摂取しましょう。
山本山では子育て応援!海苔の定期便を開始すべく、現在準備中です。開始いたしましたらご報告させていただきますので、ぜひともご利用ください。