「おいしいお茶を、多くの人に味わっていただきたい。」

初代 山本嘉兵衛が山本山を創業する時に抱いた想いです。元禄3年（1690）、宇治でお茶づくりをしていた山本嘉兵衛が江戸にくだり、日本橋の地に茶商として創業したのが山本山の始まりです。

私たちの歩みを振り返りますと、これまで３つの大きな転換点がありました。

元文3年（1738）、宇治田原の茶師・永谷宗円が作った煎茶の原型である「青製煎茶」を江戸で初めて売り出しました。それにより「煎茶」が庶民の間に広まっていきます。天保6年（1835）には六代目 嘉兵衛が「玉露」を発明します。豊かな甘みを持った「玉露」は今でも高級茶として多くの方に愉しまれています。そして、昭和22年（1947）には九代目 嘉兵衛が「海苔」の商いを始め、日本の高度経済成長に合わせて海苔のギフト市場を開拓します。

当社は今、生活者の価値観や食習慣の多様化に直面しています。これまでと同じように上質なお茶と海苔を商品としてご提供するだけでは十分ではありません。日本人が長い歴史の中で培ってきた食文化や生産者の想いを受け継ぎながら、お客様一人ひとりの心と体、ライフスタイルを豊かにする価値をご提供しなければならないと考えております。

お茶と海苔の新しい価値をご提供すること。それが当社の使命です。330年以上に渡って培ってきた知見や経験を活かし、いま目の前にいるお客様から笑顔をいただけるよう誠実に商売を続けて参ります。