海苔は贈り物として失礼?
はじめに
海苔は、贈り物として失礼だと言われることがあります。しかし、これは誤解です。海苔は、古くから日本人に親しまれてきた食品であり、贈り物としても十分にふさわしいものです。
なぜこのような誤解が生じたのでしょうか。
なぜ海苔が失礼と誤解されるのか?
その一つとして、香典返しで海苔が選ばれることが多いため、不幸な出来事と結びつけられてしまったということが考えられます。
しかし、海苔は昔から縁起物とされており、お祝いの席でも贈られてきました。海苔が贈り物として選ばれる理由は、いくつかあります。
海苔が贈り物として選ばれる理由
海苔が贈り物として選ばれる理由は、その縁起の良さ、歴史、そして実用性の高さにあります。
1. 海苔は縁起が良い食品の代表格
実は海苔は大変縁起が良いとされる食品の代表格です。そのため、お歳暮やお中元をはじめとする贈り物の品として重宝されています。
かつて海苔は「運草」という名前で呼ばれていました。
というのも、海苔の作出方法が解明されたのは昭和20年代のことで、それまでは、海苔の生態などは一切解明されておらず、収穫量も不安定。まさに「運が良ければ穫れる」ものだったのです。
このような経緯から、海苔は運が良く福に恵まれていることの象徴として考えられており、今でも大変縁起が良い贈り物として「あなたに幸運が訪れますように」という思いを込めて、大切な人への贈り物として選ばれています。
2. 「超高級品」としての歴史
ちなみに、海苔はかつては一般人には手が届かないほどの「超高級品」でした。
しかもその歴史は想像以上に古く、なんと飛鳥時代には朝廷への献上品として扱われていたほどです。
そして、そこから900年ほど時が流れた江戸時代においても、変わらず海苔は徳川家への献上品でした。実際徳川家康が大の海苔好きで、それが高じて江戸時代に東京の品川を中心とするのり養殖が広まったといわれています。
3. 実用性の高さ
海苔は日持ちがよく、普段使いしやすい食品です。
タンパク質をはじめとする栄養豊富な食品であることや、ご高齢の方から小さなお子様まで毎日のご飯のお供として、年齢問わずお楽しみいただけることも、贈り物の品として選ばれる理由の一つです。
まとめ
「海苔」はいまや日常的に口にする機会が多い食品です。
それゆえ「せっかくの贈り物に海苔を贈るなんて…」なんて思う方もいらっしゃるかもしれませんが、高級な海苔は、スーパーなどで手軽に購入できる海苔とは、風味や食感が全く異なる、特別な味わいを堪能できるものです。
自分ではなかなか手が出にくいけれど、人から頂くととっても嬉しい、そんな老舗の高級海苔。ぜひ大切な方への贈り物としてお選びいただければと思います。