【初心者向け】抹茶の基礎知識をわかりやすく解説
茶の湯の主役 抹茶
古来より日本人に愛されてきた茶道。その中核を担うのが、抹茶です。
千利休によって大成された茶道は、抹茶を点てて飲むという行為を通して、おもてなしの心やわびさびを味わう禅の精神性を追求する文化として発展してきました。
抹茶の原料:碾茶のこだわり
抹茶は、乾燥させた茶葉を石臼などで細かく挽いた、微粉末状のお茶です。この原料となる茶葉を「碾茶(てんちゃ)」と言います。
「碾」という字は「臼でひく」という意味で、碾茶は、まさに臼で碾き砕いて作られる茶葉なのです。
碾茶の原料となる生葉は、玉露と同じように長い期間、日光を遮ることで旨味成分を凝縮させる「覆下栽培」という方法で栽培されます。
そして、碾茶の最も大きな特徴は、製造工程で茶葉を揉まないことです。
他の緑茶が茶葉を揉んで形状を整えるのに対し、碾茶は揉まずにそのまま乾燥させます。完成した碾茶は、さらに熟成の期間を置いてから、石臼でゆっくりと時間をかけて挽かれます。このように手間暇かけて育て、じっくりと加工することで美しい色や香りの抹茶が出来上がります。
近年、健康効果に注目されている抹茶
日本文化の極みといえる茶の湯の主役、抹茶ですが、単に美味しい飲み物というだけでなく、近年はその栄養価の高さからも注目されています。
抹茶には、カテキンやビタミンCなど、様々な栄養成分が豊富に含まれており、抗酸化作用や疲労回復効果が期待できます。
また、茶殻が出ないため、お茶に含まれる豊富な健康成分を余すことなくすべて摂取できるのが嬉しいところです。
世界に広がる抹茶ブーム
近年では、抹茶の持つ上品な風味や、健康への効果が注目され、スイーツや料理など、様々な分野で活用されるようになりました。
日本国内だけでなく、世界中で抹茶ブームが巻き起こっており、抹茶ラテや抹茶アイスなど、抹茶を使った商品が数多く登場しています。