冬こそ「水出し緑茶」で免疫力アップ!作り方&おすすめ茶葉で健康に【効果と効能】
はじめに
夏の暑さを吹き飛ばす、ひんやりと爽やかな飲み物といえば、水出し緑茶。
近年、その人気はますます高まり、カフェやレストランでも見かける機会が増えましたね。
水出し緑茶とは、その名の通り、お湯ではなく冷水でじっくりと時間をかけて抽出する緑茶のこと。
従来の熱湯で淹れる緑茶とは異なり、苦味や渋みが抑えられ、まろやかで甘みのある味わいが特徴です。
さらに近年注目されているのは、水出し緑茶が持つ免疫力アップの効果。冷たいお茶は夏の飲み物というイメージがありますが、感染症やインフルエンザが流行る冬にもおすすめです。
水出し緑茶には、たくさんの魅力があります。
今回は、そんな水出し緑茶のメリットを詳しくご紹介し、誰でも簡単に作れる方法やおすすめの茶葉などもお伝えします。
水出し緑茶の効果・メリット
水出し煎茶は、お湯で淹れたお茶とは一味違う魅力があります。それは、お湯の温度によってお茶から抽出される成分が変わるためです。
うまみ成分のテアニンは低温でも溶け出しやすいのに対し、渋み成分のエピガロカテキンガレート(EGCG)や苦み成分のカフェイン、渋み成分のタンニンは、水温が低いほど溶け出しにくいという性質があります。
そのため、熱いお茶ではどうしても出てしまう苦みや渋みが抑えられ、水出し緑茶ならではの甘みと旨みが際立つ、まろやかな味わいを楽しむことができます。
さらに、水出し緑茶には、カテキンの一種であるエピガロカテキン(EGC)が豊富に含まれています。
エピガロカテキン(EGC)は、呼吸器や消化器などの粘膜免疫系の働きを活性化し、病原体の侵入を防ぐ効果があることが明らかにされており、免疫力アップが期待できます。
なぜ「熱いお茶」ではなく、冷たい「水出し緑茶」なのか、というと、エピガロカテキン(EGC)が熱に弱い性質を持っているためです。
熱湯で抽出すると、分解されたり、他の物質と結合してしまい、その量が減ってしまうと考えられています。
そのため、低い温度の水で抽出する「水出し緑茶」では、EGCGが熱による分解や変化を受けにくいため、より多くのEGCGを摂取することができるのです。
また、水出し煎茶には、ストレスを軽減する作用があるテアニンが豊富に含まれています。
テアニンには睡眠の質を改善する効果も期待できることから、就寝前のリラックスタイムに最適です。
また、カフェイン含有量が少ないことも、水出し煎茶の魅力の一つです。
水出し緑茶の準備
必要な道具と材料
- 水(1リットル): 軟水がお勧めです。水道水を使う場合は、一度沸騰させてカルキを飛ばしてから使用しましょう。
- ボトル(ピッチャーや麦茶ポット):耐熱ガラス製のものや、プラスチック製のものなど、お好みのものをご用意ください。
- お茶パック:100円ショップなどでご購入いただけます。
- 計量スプーン:茶葉の量を計るために使用します。
- 茶葉(10g):水出し緑茶に適した茶葉を選びましょう。
水出し緑茶の作り方
ステップ1:お茶パックに茶葉を淹れる
お茶パックに計量済みの茶葉を入れます。茶葉の量は、水1リットルに対して10gが目安です。お好みで増減してください。
ステップ2:水を注ぐ
ピッチャーや麦茶ポットなどの水出し用のボトルに茶葉のパックを淹れ、ゆっくりと水を注ぎます。
ステップ3:一定時間置く
蓋をして冷蔵庫で好みの濃さになるまで4-6時間ほど置きます。その後、お茶パックを取り除きましょう。
ステップ4:完成
グラスに注いだら完成です。氷を入れても美味しくいただけます。
水出し緑茶におすすめの茶葉
水出し緑茶には、上級煎茶や深蒸し煎茶など、旨味成分の多い茶葉がおすすめです。
1. 上級煎茶:丁寧に栽培された一番茶の新芽で仕上げた煎茶です。芳醇な香りとまろやかな旨みが特徴で水出し煎茶に向いています。
2. 深蒸し煎茶:旨味が強く、コクのある味わいが特徴です。水出しにすることで、よりまろやかな味わいになります。
3. かぶせ茶:玉露に近い製法で作られるかぶせ茶は、旨味と香りが高く、水出しにも適しています。
4. 芽茶:茶葉の芽の部分を多く含んだお茶で、旨味成分であるテアニンが豊富です。水出しにすることで、このテアニンがじっくりと抽出され、まろやかで甘みのあるお茶に仕上がります。
5. 茎茶:葉の部分に比べて、甘味成分であるアミノ酸が豊富に含まれているのが特徴です。水出しにしても旨味がしっかりと抽出され、甘味のあるまろやかな味わいを楽しむことができます。
水出し緑茶をもっと美味しくするためのポイント
水出し緑茶を美味しく淹れるには、ちょっとしたポイントを押さえることが大切です。
まず、茶葉選びは重要です。深蒸し煎茶やかぶせ茶、上級煎茶など、旨味成分の多い茶葉を選ぶと、より深い味わいの水出し緑茶を楽しむことができます。
次に、水の量と茶葉の量のバランスも重要です。
一般的には水1リットルに対して茶葉10gが目安ですが、お好みの濃さに合わせて調整してみてください。
茶葉が多すぎると苦くなってしまうので、最初は少なめから始めて、徐々に増やしていくのがおすすめです。
抽出時間も、水出し緑茶の味わいを左右する重要な要素です。
冷蔵庫で4-6時間程度置くのが一般的ですが、茶葉の種類や量、水の温度によって最適な時間は異なります。
時間を置きすぎると渋みが出てしまうことがあるので、注意が必要です。
なお、暑い時期は濃いめのお茶のほうが美味しく感じられることから、抽出時間を延ばしてみましょう。
すると、お茶の旨味がぎゅっと凝縮され、コクと深みのある味わいに。氷を入れても味が薄まりにくく、最後まで美味しく楽しむことができます。
また、使用する水にもこだわってみましょう。軟水を使うと、よりうまみが抽出され、まろやかな味わいになります。
一方、硬度が高い水は緑茶には向きません。
硬水で淹れると、苦みや渋みが強く出て、うまみが少ない淡泊な味になり、水色も無色に近くなってしまいます。
水出し緑茶に関するQ&A
Q. 水道水でも作れますか?
A. はい、水道水でも作れます。ただし、3-5分沸騰させてカルキを飛ばしてから使用すると、より美味しく仕上がります。塩素が気になる場合は、一晩汲み置きしたものを沸騰させて使うようにします。
しかし、長時間沸騰させすぎるとお茶の水色が赤くなってしまうので、注意が必要です。
Q. カフェインはどれくらい含まれますか?
A. 水出し緑茶は、熱湯で淹れる緑茶に比べて、カフェインの抽出量が少なくなります。
例えば80℃以上の熱湯で淹れた普通煎茶に含まれるカフェイン量は20mg/100mlとなります。一方、40℃のぬるま湯で淹れた場合は10mg/100mlと約半分になるというデータがあります。
それを踏まえると、冷水で抽出した場合は5mg-10mg/100ml程度と、熱湯で淹れる場合の1/2から1/4程度になると考えられます。
しかし、急須で淹れる場合と異なり、長時間侵出することから、カフェインが全く含まれないわけではありませんので、ご注意ください。
Q. 水出し緑茶はどのくらい保存できますか?
A. 水出し緑茶は、冷蔵庫で保存し、できるだけ1日以内に飲み切りましょう。最大でも翌日までです。
時間が経つにつれて風味が落ちてしまうため、なるべく早めに楽しむことをおすすめします。
まとめ
いかがでしたか?水出し緑茶は、手軽に作れて、美味しく健康にも良い、まさに一石二鳥の飲み物です。
ご紹介した作り方やポイントを参考に、ぜひご自宅で水出し緑茶を作ってみてください。
特別な道具や技術も必要ないので、誰でも簡単に作れます。水筒に入れて持ち運べば、いつでもどこでも楽しめますよ。
夏はもちろん、一年を通して水出し緑茶を生活に取り入れて、健康的な毎日を送りましょう!